無理筋は大脳と小脳の間にある筋肉

無理筋を指摘することに余り意味は見出せないのだが、どうもこの「通じそうなのに通じない」という状態が気持ち悪くて仕方がない。やはり「通じない」と切り捨てるべきなのだろうか。

だとすれば、「匿名の陰に隠れて他人を脅迫することができるシステム」の改善を探求していくのが筋だと思います。しかし、匿名性が保障されたネット環境では、ネットを利用した匿名での脅迫の被害者が泣き寝入りを強いられる、脅迫者を含む発信者の匿名性が保障された状態の固守を主張されているのはどこのどなたでしょうか。

「脅迫でも十分」問題である以上、これを抑止する対策を講ずるべきでは?: la_causette

その「筋」は同意する。だから、その後は無理筋です。

脅迫が実効性を持つのは、脅迫される側が特定される場合である。脅迫する側が特定されるか否かは関係ない。
「脅迫する-される」関係に実名、匿名を組み合わせると以下の通り。


実名-実名:脅迫可能
匿名-実名:脅迫可能
実名-匿名:脅迫困難
匿名-匿名:脅迫困難


わざわざ書くほどのことでもない。
匿名に対する脅迫が困難なのは同意されることと思う。なぜなら、匿名の脅迫者に対するカウンタが困難であるが故に「被害者が泣き寝入りを強いられる」のであるから。それと同じ理由で脅迫も困難となる。


実名主義の背後に「現実社会と同じにする」と云う発想があるのは理解するが、ネットは「現実社会」とは異なる特性を持つが故に無理がある。「現実社会」では不特定多数に個人情報を知られることはまずないし、それを注意深く避ける努力はできる。

と云うよりも、ネットも「現実社会」の一部として認めるべきではないのか。ネットの出現により「現実社会」が変わったのである。「ネット以前の現実社会」に合わせてネットを変えようというのであれば、ネットの特性を考慮しなければ無理が出ることになる。

ネット上で実名さえ明らかにしなければ脅迫されることはない、ってことでしょうか。現実社会でアクティブに活動されていない方はいいですね。

「脅迫でも十分」問題である以上、これを抑止する対策を講ずるべきでは?: la_causette

確かに、私自身は「現実社会」で見ず知らずの人間に脅迫される程はアクティブに活動していないが、それはそんなに特異なこととは思えない。一部の有名人を除けば大抵その程度の活動しかしていないのではないか。実際、私はネット上でしか小倉氏を知らない。小倉氏の「現実社会」における活動も、私が知る程にはアクティブではないと云うことだ。

もし「脅迫されていない人」は「アクティブに活動」していないと云うのなら無茶である。この筋では小倉氏の主張は「ネット上で活動するなら実名を晒して脅迫されなければならない」になってしまう。


と、ここまで書いてなんだが、不毛な文章である。